2015年3月6日金曜日

建設工事に附帯する工事については、許可がなくてもOK、になっている

 以前にも書きましたが、許可を受けた種類の建設工事を行う際に、建設業者はその建設工事に附帯する工事については、施工することができるとされています。
 これは、建設業法4条で、次のように規定されているためです。
(附帯工事)
第4条  建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては、当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができる。
 では、この「附帯工事」って何ですか、ということが次に問題となります。
 附帯工事というのは、次のように言われています。
1)主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる建設工事
2)主たる建設工事を施工するために生じた他の従たる建設工事
 1)は例えば屋根工事の施工に伴って必要を生じた塗装工事など、主たる建設工事の機能を保全したり、能力を向上させるものをいいます。
 2)は、天井の電灯を設置するための電気工事の施工に伴って必要となった内装仕上工事など、主たる建設工事に関連して余儀なく施工が必要となったものをいいます。
 したがって、例えばA工事という工事名が見積書についていたとしても、工事の内容でB工事がメインの工事だったり、複数の工事が内訳として入っているような場合には、工事の種類としてAと認められない、ということも場合によってはあるわけです。
 このとき、主たる建設工事がどちらか、ということは、上記の附帯工事の説明から結論づけられ、工事の名称や内訳金額の多寡などは参考とされるにとどまります。
 このあたりが、やはりケースによって異なってきますので、なかなか一概には言えず、契約書等から総合的に判断されることになるため、実務上は即断が困難なところだと感じています。
 ご参考になればと思います。